大判例

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東京高等裁判所 昭和44年(ネ)302号 判決

民法七一五条の関係で当裁判所が竹沢保秀に過失を認め難いと判断したのは、決して同人に過失がないと断定したわけではなく、結局同人に過失ありや否やは本件にあらわれた証拠でいずれとも判断し難いというにほかならない。(当裁判所が同人に対する刑事裁判を担当した裁判所の判断に必ずして拘束されるものでないことは勿論である。また、同人と被控訴人の間で既に確定している原審裁判所の判決の理由中にあらわれた判断もまた本文判示の趣旨をいでるものではない。)。そして、法解釈の上で、「右竹沢保秀の過失ありや否やが不明の場合、控訴人は民法七一五条にもとづく使用者の責任は負わなくてすむが、いわゆる自賠法三条本文の責任をそれだけの理由で免れるわけにはいかない。」と判断するのである。

(川添利 荒木 田尾)

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